フリーエネルギー技術開発の特徴と種々相

フリーエネルギー技術開発の特徴と種々相







Chap.11. 電気エネルギー(主に管球)

1. 1930年代 モスクワ大学のover unity 装置、管球が重要なのか?
2. 1940年代にフリーエネルギーの捕獲を実現したオルゴン・モータ
3. オルゴン・モータを現代によみがえらせたひと ― ヴェイカー管の秘密←…not yet
4. モレイ管とラジアントエナジー
5. D.R.モーガンによるテスラのピアースアロー装置とモレイ装置の再現の試み



Chap.11. 電気エネルギー(主に管球)



1. 1930年代 モスクワ大学のover unity 装置、管球が重要なのか?

 

 これは、T.ベアドンのサイトの "真空からの電磁エネルギーの抽出"(On Extracting Electromagnetic Energy from the Vacuum)を参考にして書いた。

 1930年代に、モスクワ大学においてロシアの科学者たちと支援団体達がCOP>1となるパラマグネテイック発振器を開発し調べた。その理論、結果、図、などはロシア語とフランス語で技術ジャーナルに出版されている[1.1]。多くの文献も記載されている。しかし、この研究は第2次世界大戦後、明らかに復活してはいない。

 
Fig.1.1 パラマグネテイック発振器,COP>1,[1.1]


Fig.1.2 パラマグネテイック発振器,COP>1,[1.1]


Fig.1.3 パラマグネテイック発振器,COP>1,[1.1]


Fig.1.4 パラマグネテイック発振器,COP>1,[1.1]


(感想)

 

2. 1940年代にフリーエネルギーの捕獲を実現したオルゴン・モータ


Fig.2.1 Wilhelm Reich
 オルゴン(Orgone,カタカナ表記するとオーゴンが近い発音) とは、精神医学者ウィルヘルム・ライヒ(Fig.2.1。なお、Wilhelmはヴィルヘルムというよりウィルハームと聞こえる)が発見したとされるもので、自然界に遍在・充満するエネルギーのことをいう。性エネルギー、生命エネルギーであるとされ、病気治療に有効であると考えられた。日本では気と同じと考えることもある。オルゴンという用語は前述のI章も参照していただきたい。

 ライヒは支援者により作られたオルゴン研究所「オルゴノン」(米国メイン州レインジュエリー)でロバート・マッカローらとともにオルゴンの研究に取り組んだ。1940年代頃のことである。この研究所で作られたものの中でよく知られているものとしてはオルゴン蓄積器があり、これはオルゴン・ボックスとも呼ばれた。

 ライヒによると、金属はオルゴンエネルギーを反射し、有機物は、大気中からエネルギーを吸収するという。その様子を模式的にFig.2.2(a)に示した。図ではオルゴンエネルギー(オーゴン・エナジー)の流れを直線の矢印で示したが、直線的に進むのではなく、螺旋状に進むと推測する人たちもいる。この原理に基づいてオルゴン蓄積器を作った。それは、鉄板と有機物(プレス合板、綿、セルロースなど)を、Fig2.2(b)に示すように交互に何10層にも重ねて箱型に組み立てたものである。この箱の中にオルゴンエネルギーが蓄積する[2.1]。

Fig.2.2 (a)オルゴンエネルギーの吸収・反射・透過の模式図。
(b)オルゴン集積器(Orgon Box),[2.1]


 ライヒは、放射能の研究のためにGM管(Geiger Muller counter)を使っていた。GM菅とは、たとえばFig.2.3のような構造の金属円筒Sにアルゴン(100 [torr]) とエチル・アルコール(10 [torr])ガスを封入してある。ここに、電離を起こさせるような放射線が入射すると、その道すじにそってイオンを作り、電子は心線Wに向かってすみやかに移動する。心線付近は電界がより強いため、荷電粒子は加速され中性分子に衝突、イオン化する。ここではこの現象が特にひんぱんに起こり、いわゆる“電子なだれ効果”により心線に大きな電流脈流が生ずる。この電流が抵抗を通って流れるとき抵抗Rの両端に電圧パルスが生じてこれを電子回路で増幅して計数する。

Fig.2.3 GM管の構造。電離放射線が円筒Sに入射すると、封入ガスが電離し、
それは電界により電極の方へ引っ張られて電流パルスを発生する。,[2.1]


 ライヒは、実験を数多く行った結果、GM管の指示値がオルゴンの密度に依存して増加していることに気がついた。そこで、普通のGM管を自ら製作した特殊管に置き換えてみた。この特殊管をヴェイカー管(Vacor tube)と呼んだ。

 ヴェイカー管は、0.5μまで真空にした。これは普通のイオン化が起こるレベルより低い真空度である。ヴェイカー管(複数)をオルゴンエネルギーで充満させると、その結果として、管の出力パルス頻度が高くなることを発見した。このことから、小型モータをオルゴンエネルギーで直接回転できるように通常の計数回路を変更する実験へと進んでいった。

 このモータはWestern Electric社の小型ACモータ、#KS-9154型であった。これは、アンテナ(またはアース)とヴェイカー管につなぐと回転した。これは、生きている生き物から発しているフィールドの影響下でも回転した。ここで、生きている生き物からはが発生していることに留意されたい。

 モータの回り方は奇妙であった。だんだん遅くなっていって、またスピードアップしていくということなしに、自然に逆回転した。まるで、慣性が無いかのようであった。回転速度は、予期なしに変化した。その近くに手を近づけると、早くなったり遅くなったりした。ライヒはこの特異性を、彼がY factorと呼ぶ力に関連付けて説明した。

 彼は、Y factorが何であるか明らかにすることを拒んだ。I章2節で既に述べたように、人からは、気が放出されているので、これがY factorである。これは気で回るモータなのである。

 Y factorについては、後述のジョーセルについても起こる。これは、電界を使ったオルゴンエネルギーの集積器である。詳細は後でのべる。疑り深い読者のために、オルゴンモータの目撃談を引用しよう。

Myron Sharafによる話:
 それは、モータにつないだ集積器を使っていました。集積したオルゴンエネルギーが微量の電気でトリッガーされましたが、この電気は、集積器につないでないときのモータを回すのには不十分な量でした。オルゴンエネルギーと電気エネルギーを結合すると、モータはスムーズに、静かに回転しました。しかし、回転速度は天気により変動しました。乾燥していて天気のよいとき急速回転し、湿度が高いときは遅くなりました。ライヒはオルゴンモータについての設計図を決して出版しませんでした。私にも、もはやこの実験装置の詳細はわかりません。

Elsworth Bakerによる話:
 ライヒは、はじめ小さな集積器にいくつものヴェイカー菅を直列につなぎ、オルゴンエネルギーを励起するための電気を作るのにトランスにつないでいました。ヴェイカー菅は4-5個使っていました。すべてひとつの25V電気モータにつながっていました。ライヒは、ひとつひとつベイカー管を取り外していき、最後にすべて取り外してしまいましたが、モータは回転していました。最も重要な要素はいわゆるY- factorだったのです。彼はその説明を拒んでいました。オルゴンエネルギーでモータが回るときは、よりスムーズでより早く回転しました。時々、回転方向が変わりました。湿っぽい天気のときは回りませんでした。

Lois Wyvellによる話:
 私が見たのは大きなオレンジほどのサイズでした。それは特殊なオルゴン集積器に繋ぎとめてありました。Y-factorもありましたが、人類はそのような潜在的に際限の無いパワーを正しく使う準備ができていないと感じたので、ライヒはそれについて明らかにしませんでした。しかし、モータは集積器を通して供給される大気のオルゴンエネルギーとヒトのエネルギーフィールドで回転していました。普通のモータとは異なる、常軌を逸した回り方をしました。何の干渉もないのに早くなったり遅くなったりしました。また、衝撃を与えもしないのに、勝手に逆転したり遅くなったりしました。

 (考察など)
 お分かりのように、大気、生きている生物とオルゴンモータの間には否定できない大きなリンクが存在する。ライヒが作った映画の中に、ライヒが彼の手をモータの近くに置くと回転し、手を取り除くと停止するモータのデモンストレイションがある。

 ライヒの研究は縦波電磁気学のはしりであるが、当時突拍子も無いものにみえ、彼の実験資料は焼却されたあげくに投獄された。しばらくして獄死した。しかし、上記のことは、人類のアーカイブに記録されたとても大きなデータのひとつの例である。なお、前述のテスラのエーテルモータ(ラジアントモータ)の方がオルゴンモータより前に発明されている。どちらも冷電気で作動していると推測され、このことが異常な回転特性をもたらすことになるのではないだろうか。

 オルゴンモータは、ライヒの時代ではこのように不安定な回転であったが、われわれは安定で強力なモータに仕上げるとよい。
 ライヒのヴェイカー菅は、もしかしたら真空に排気しなかったのではないかともいわれているが、これも詳細は不明です。なお、GM菅は自作方法の成書もあるし、動画サイトもある。たとえば参考URL:
  http://www.youtube.com/watch?v=dNAJ9mntPvI
  http://www.youtube.com/watch?v=zPPNAGtMyrg
など、など。 (まだ書きかけ )


3. オルゴン・モータを現代によみがえらせた人たち ―ヴェイカー菅の秘密

 

(準備中)







4. モレイ管とラジアントエナジー



Fig.1 若き日のトーマス・ヘンリ・モレイ
Fig.2 晩年のトーマス・ヘンリ・モレイ


 下記は、モレイに関する技術的ファクトイド[4.1]の引用である。科学的に証明がなされているわけではない。したがって記述はいまの科学からみたら非科学的な点がみられる。それをいちいちあげつらっていてはどうしようもない。ここでは、ヒントを得るために活用されたい。

 (1)PowerPediaの記事[4.2]からの引用

 トーマス・ヘンリ・モレイ(August 28, 1892 - May, 1974) は、米国、ソルトレイク市の発明家である

 伝記

 モレイは、‘現代セイントビジネス大学’を卒業し、国際通信教育過程で電気工学を学び、ウプサラ大学から電気工学の博士号(PhD)を得た。ひとつの世紀の変わり目の頃に、彼は、環境から、ラジアントエナジーを用いて、無尽蔵のエネルギーを取り出す方法を開発したといわれている。

 1920年代に、トーマス・ヘンリ・モレイは、“ラジアントエナジー装置”を多くの人々に見せたが、電源が隠されてはいなかった。モレイは、この装置を固体検出器と呼んだ(現在は、モレイ管として知られている)。これは、高圧キャパシタ(複数)、トランス(複数)および半導体(複数)に複雑につながっている大きなアンテナも含めたものであった。(訳註:ビデオは、地球が浮かぶエネルギーの海 by トーマス・ヘンリ・モレイ がある。彼の発明した装置が写っている。)

 おそらく、空間からのラジアントエナジーに存在する振動を刺激して、50kWを数日間にわたって発生したと思われる。彼の行ったデモンストレーションは、新聞社、ベル研究所の科学者、農業省の科学者の注意をひきつけた。しかし、彼らは、誰もその装置が実際にどうして作動するのか立証できなかったし、欺瞞も見つけることができなかった。

 そのうちに、装置は、助手のフェリックス・プリジットによって破壊された。会社の利益を得るための装置販売を、モレイがしようとしないことに腹を立てていたのは明らかだった。1930年代に、モレイは、進んだ半導体とトランジスタを開発した。

 モレイは、会社の利益のために彼の技術を売ることを拒絶した。誤った使い方を恐れたためであった。モレイは、彼と彼の家族が脅かされ、何度も銃で撃たれたことがあるし、彼の研究所は研究やデモンストレーションができないようにするため荒らされたと言った。

 破壊された後、モレイは、彼以前のニコラ・テスラのように、この原理に基づいて彼のデバイスを作動させることに成功しなかった。彼の秘密は、忘れ去られたという人もいる。モレイはいくつかのパテントどおりに試みたが無駄だった。現在は、モレイの息子達、ジョンとリチャードが、父の発明を再発見すべく研究を続けている。

Fig.3 ラジアントエナジー装置 ,[4.1]


 モレイ管

 モレイ管は、“ラジアントエナジー装置”の中に組み込まれていて、トーマス・ヘンリ・モレイによって作られたデバイスである(Fig.5参照)。1931年7月13日にパテント申請された。モレイ管のなかには、摩擦発光亜鉛、半導体物資、放射性あるいは核分裂性物質の混合物を丸い粒状にしたものが入っていた。

 エネルギーは、ゼロポイントエナジー(訳註:ゼロポイントエナジーだと断言する根拠は書かれていない)を捕獲することによって発生し、それを電気に変換した。デバイスは、50,000Wの電力を発生させることができ、それは、物理学者、電気技術者、および科学者が見守るあいだ中持続した。彼らは、署名入りの(事実だという)声明を出した。

  歴史

 モレイ管は、1920年代および1930年代にトーマス・ヘンリ・モレイによる実験結果として作られた。その発明を、モレイは、パテントに申請した。しかし拒絶された。米国特許庁は、彼のデバイスは、当時の科学と相容れない冷たい陰極を使っていたので、特許を許可しなかったのである。また、彼は、エネルギー源を特定することに失敗した。

 モレイは、その装置を、電気工学の教授、連邦議会議員、高官、多くの客人に見せた。誰も、デバイスは、人だましであると証明することはできなかったと、言われている。1939年にハンマーで叩き壊されて以来、再現できなくなった。トーマス・ヘンリ・モレイの息子、ジョン・モレイは、父親の技術をさらに発展させようという希望を抱いて追及を続けている。

   エネルギーの発生

 エネルギーの発生に必要不可欠な部品は、特殊なアンテナ、モレイ管、および何らかの形態の負荷であった。アンテナは、高度に電気伝導の良い金属のいくつかの異なる種類のものから、バランスよく、精密に作られた。モレイ管は、本質的には特殊なダイオードであった。

 装置が、エリアのゼロポイントエナジーと共鳴するようにチューニングされると、エネルギーはアンテナを通って、モレイ管に流れ込む。モレイ管は、電気をくみ上げる(ポンプ作用)。



 (2)モレイ著 “エネルギーの海”[4.3]からの抜粋

     共鳴によるエネルギーの捕獲(10章)

 [p.241]そのようなエネルギートランスまたはコンバーターが製作された。それはいかなるタイプの燃料や原動機なども使用しないで、負荷を目一杯かけて連続して作動した。宇宙から来るエネルギー振動により活動したのである。これは、宇宙の放射の高い周波数の、高いレベルのエネルギーを、我々が使える周波数と電圧の電流に変換することのできるエネルギーコンバーターあるいはトランスである。

 動作理論は、基本的に以下のとおりである。第1ステージで振動が発生するか、あるいは、外部のエネルギー源でデバイスが励起されてデバイスの回路に振動が発生する。回路は、調和振動のカップリングにより振動が維持されるまで、宇宙の波動の周波数にチューニングされる。

 調和振動のカップリングの増強作用により、振動の振幅が増加し、そのピークのパルスが特殊な検出器あるいは真空管を通して第2ステージへと流れ込む。この検出器あるいは真空管は、次に続く回路から戻ったりフィードバックすることをさえぎる。

 これらのパルス列が、このステージをドライブするが、それは、低い周波数で振動している。そして常に存在する宇宙の波動に調和振動のカップリングが行われ、再び増幅する。第2ステージは第3ステージをドライブし、さらに特殊トランス(下図参照)によって、使用可能な周波数と電圧レベルが得られるまで、付加的ステージがカップリングされる。

Fig.4 モレイの特殊トランスなど,[4.3]


 図の中の上部に添えられた手書き文字は、“ひとつ以上のモレイ管が用いられたようだ。この管球のひとつの石あるいは複数の石は、他の場所に説明されているいろんな種類の物質をミックスした、精製ゲルマニウムから成っている。ゲルマニウムを他の物質に混ぜるとき十分な注意を払った。あまり混ぜると伝導性が増加し、その性質を失ってしまうからである。

 “モレイの鉛”を使った......モレイ管を少し高い温度にして......”、

 他のメモ書きは、通常の電子回路(アンプ、その他)に関するものである。このメモ書きの第2ペイジには、詳細が記されていて以下のとおりである。

 ここで、“モレイ管と回路を、もっと詳しく記述する。モレイ管は、金属容器135で、それにビスマスが136において溶融接合してある。硫化モリブデン(?)は点132において、金属容器135から離れている。ゲルマニウムの部分(複数)は、136, 137および138に間で13**(?)の点において使用されている。これらのエレメントと混合物は、殆ど判読しがたいが、ゲルマニウム、硫化鉄(FeS)、硫化モリブデン(MoS)、ビスマス、およびウラニウムであろう。

 “モレイの鉛”は、モレイの特許US Patent # 2,460,707(電子治療器) に関係している。それによれば、“本発明で、治療目的のために、それを比類のない使いかたをすることに関して上述のとおりである。しかしながら、無機物質も、この方法に応じた利点があり、本発明の装置で取り扱われる。(モレイは)金属、例えば鉛は、上述の内容にあわせて処理した後には、物理的性質が変化することを発見した。

 
Fig.5 モレイ管など(図中のFigs.8 & 9がモレイ管の構造を示している),[4.3]


 この図に関連したメモ書きは、読み取れないところがあるが、大体次のとおりである。

“モレイのゲルマニウム混合物は、管球として、およびブースター(アンプ)として機能するというあるユニークな結果をもたらす。これは、高圧で圧縮し溶融した丸い石あるいはペレットのような形に作った。組成としては、ビスマス、硫化鉄、純粋ゲルマニウム金属、[...]、摩擦発光[...]、を含んでいて、これは、純粋なスズの容器のろう付け(ビスマスのペレットを溶融)の箇所に固定された。ゲルマニウムは、他のペレットのあいだでもっとも[...]浮くが、しかし、硬くなり、コンタクト点のようなニードルポイント(針先)となる。銀を使ってもよい。銀はゲルマニウムの性質をある程度もっている。ゲルマニウムは不純物を導入すれば最高によく働く。”

 一度、装置が動作状態に入り、パワーを発生し始めると、それを始動させるのに必要だった励起の力を、もう続ける必要はない。振動は、装置が適正にチューニングされて、外部回路が適正な負荷を接続して完結している限りは、持続する。

 この装置の成功に鍵となると思われる特殊な真空管は、イオン的な冷陰極管であり、外的パワーを必要としない。

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 [p.244]下記のガイドラインは、モレイのラジアントエナジー装置を複製するのに不可欠(must)なことについて、正確に述べている。

 
  1. 装置の1次側がはずされる(切断)と、225kVに相当するスパークが、はずされた二つのターミナル間に引き起こされるだろう。


  2. アンテナをはずし、すぐ繋ぎなおせば、負荷の電球は、そのまま点いたままだろう。しかしながら、もし、消えしまうことを許すと、アンテナの再接続は接続を再樹立しないし、ユニットは完全に電気的に死に至る。


  3. 発生したエネルギーは、高周波であろう。


  4. モレイ装置は、送電線や放送局から50マイル以上離れていても作動する。


  5. 100W電球の光は、通常の100W電球の光よりも白く明るい。


  6. 既に4kW出力している動作中に、重い負荷が課せられても、光が弱くなったりちらついたりはしないであろう。


  7. ラブシーによるテストのような短絡テストは、No.50のワイヤを使ってうまくいくであろう。


  8. 回路には、全て、細いNo.30のワイヤを使うべきである。


  9. 60ポンドより重くはないボックスの中に、少なくとも10,000Wから最大50,000Wの電力が発生するであろう。


  10. アース線は、深くするほど出力は増加する。


  11. 装置の部品は、どれも熱くはならない。


  12. 可動部分は、含まれていない。


  13. 装置は、全く音がしない。


  14. 可変コンデンサーにより回路をチューンイングすることにより、光が発生するであろう。


  15. 600Wの抵抗負荷は、2-1/2分以内に完全に加熱される。


  16. 158時間連続運転した後、ユニットはまだ動いていた。装置のどの部分も熱くなっていなかった。


  17. クヌートスン博士により行われたテストは、再現・複製であろう。


  18. 作動中に、オゾン臭がするであろう。


  19. 熱陰極は使われていないし、バイアス電源は存在しない。


  20. 上記の全てのものが、同時に存在する。


 事実として残っていることは、モレイが上記の条件で、数多くの機会に、デモンストレーションし、最大50,000Wまで上げたということである。装置は、常にテーブル上に置かれたが、これだと部屋に入ってきた人誰にでも容易にチェックできるからである。したがって、装置に繋がっているワイヤは、アンテナとアース線だけだということを、見ることができるのである。

  
Fig.6 初期のモデル,[4.3]


   
Fig.7 モレイの半導体
(Photo Credit: Bruce Perrault/Nuenergy.com) ,[4.3]


    
Fig.8 モレイの高電力のキャパシター放電管のひとつ
(Photo Credit: Bruce Perrault/Nuenergy.com) ,[4.3]


    
Fig.9 モレイが行った数多くのデモンストレーションのひとつ,[4.3]


    
Fig.10a モレイが申請したパテントの図 (from Bruce Perreault) ,[4.3]


     
Fig.10b モレイが申請したパテントの図 (from Bruce Perreault) ,[4.3]








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     ラジアントエナジー(2章)

 [p.31]ヘンリー・モレイは、エネルギーは、平たい鉄とか暖房器具のような抵抗負荷に作用させたり、光をともしたりすることによって得られることを示した。抵抗負荷は、それに与えられるエネルギー量に直接比例している。ヒーターを加熱したり電灯を点けたりするとき、発生したワット数は消費されたワット数に等しいとして計算され得る。

 負荷に与えられたエネルギーは、熱や光を作ったり、あるいはパワーを生み出した。モータは回転したが、高周波で動くように設計する必要があった。ラジアントエナジー(RE)装置の動作は図54に示してあるが、アンテナとアースが固体REデバイスに繋いである。

 彼は、エネルギ−の源は、装置の中にあるのではないことを示すことができた。アンテナにつないでチューニングしないかぎりは、装置は内部的には電気的に死んでいた。装置をセットアップし、アンテナとアースにつなぎ、はじめに呼び水をいれ、チューニングを行うと、装置は電気エネルギーを引き出した。

 この高周波の電気エネルギーは、最大250,000Vの電圧の電気エネルギーを発生し、誰もいまだかって見たこともないような明るさで点灯した。装置に重い負荷を追加したが、既に繋いである電球の光を弱くすることはなかった。この装置は、既知の電気エネルギー源から何マイルも離れたところでも作動した。この装置は、最大50,000Wの電力を発生し、長い期間動き続けた。

 はじめ、彼は、このエネルギーは、電磁気に由来すると仮定したのだが、それは自然の電磁気だとは主張しなかった。彼は、はじめ、このエネルギーは地球から来ると仮定した。しかし、後に、彼は宇宙から来ると信じた。結局最後に、それは全宇宙に、地球および宇宙と同様に分子間にも存在すると信じるに至った。

 彼は、彼の検出器がどうして作動するのか、必ずしも理解していたわけではないが、彼の計算に従って非常に注意深く作りさえすれば、作動した。そのエネルギーが特定され証明されたのでもなく、多くの研究者によって理論化されたわけでもないが、彼は、そのエネルギーの存在をデモンストレーションすることができたのである。

 [p.32]1904年にニコラ・テスラは、高電圧・高周波のAC電流の実験をして、次のように言った:

“やがて将来、我々の機械は宇宙のどこにおいても得られるパワーによって動くようになるだろう。宇宙にあまねくエネルギーが存在しているのだ。このエネルギーは、静的か?それとも動的か? もし静的なら何の役にも立たない。もし動的なら、---これは確かなことだが---、人類が機械の歯車を自然の歯車に接続するのに成功するのは時間の問題だ。”







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     パテント(5章)

 [p.161]はじめの特許出願は1931年になされたが、いくつかの理由で拒絶された。“陰極から十分多い数の電子を放出する手段が提供されていないので、アンテナにより陰極に作られた電流は、陰極を加熱してかなりな数の電子放出をするほど温度は上がらない。”(換言すれば、特許審査官トーマス・E・ロビンソンによれば、固体デバイスのトランジスタは、おそらく作動しないだろうということだった。)

 第2に、“自然の電気の波動のエネルギー源というものは、審査官に知られていないし、そのようなエネルギー源の存在証明が必要である”ということである。言い換えれば、モレイにとって、エネルギー源の効果をデモンストレーションすることが十分でなかったのである。彼は、それを特定しなくてはならなかったが、できなかった。

 [p.186]1942年、第2次大戦終了後、しばらくしてヘンリー・モレイは、ちょっとだけ残っていた“スウェーデンの石”として知られているものを用いて、ラジアントエナジー装置の再製作を試みた。この物質は、はじめのラジアントエナジー検出器の心臓部分であったのだが、彼は、これを2度と作ることはできなかった。そして、この石が不足したために、引き出せたエネルギー量は制限を受けた。

 [p.190]実のところ、我々は、モレイが申請したパテント原文は、もはや米国特許庁に存在しないことを知った。パテントのファイルジャッケトは存在するのにもかかわらず、パテント内容は失われてしまった。




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5. D.R.モーガンによるテスラのピアースアロー装置とモレイ装置の再現の試み



 テスラのピアースアローの装置もモレイの装置も、その製作方法は失われてしまったといわれているが、これはそれを再現したといわれている話である。テスラやモレイのように真空管を用いて行っている。以下紹介するのは、文献[5.1]の概訳である。いまの科学から言うと型破りの研究ではある。しかし型破りの研究が未来を作る。Think outside the box.ヒントにしたら良いと思う。

――――――――――――


 発明家、デイビッド.R.モーガンは、テスラのフリーエナジー電気自動車ピアースアロー装置およびモレイの発電装置のような技術(ピラゾ装置と呼ぶ)を提供している。これは、環境からラジアントエナジーあるいは自然や人工の振動エネルギーを自由に得るものである。(PESWii; 2009.7.27)。

 これ自体が、エネルギーを作るのではなく、どちらかといえば、エネルギーを吸収するものである。

 これは、振動周期のピーク(複数)間で、極端に高い電圧スパイクを発生することにより動作する。この電圧スパイクは、信号のフォトンをひきつける極性を有する。この装置は、例えばスピーカーのような、どんな電気振動でも、変換可能な機械的デバイスに繋ぐこともできる。

 スピーカーと組み合わせて使うと、とても遠方の音を引っ張ってくることができるであろう。装置は、打消し波を発生し、欲しくない音やラジオ信号を減少させるのに使える。

 “テスラのピアースアロー装置とモレイ装置は、もはや歴史から失われてしまったということではないであろう。不幸なニュースは、この計画が販売目的でないことだ。幸運なニュースは、それがWebに投稿されて公表されていることだ。”― D.モーガン、2009年7月26日。



 装置の動作方法

 信号は、振動周期のはじめの1/4に対し、振動の第1ピークまで、トランスの1次側を通して送られる。その点(π/2ラジアン)で、1次コイルの電流は、さえぎられる。すると、崩壊する磁場により2次コイルに電圧スパイクを引き起こす。2次コイルの電圧スパイクは、アンテナに戻されるが、それは、いま流れている方向と同じ方向に信号を引っ張る。

 この装置の全周期(フルサイクル)バージョンでは、この過程は、他の方向に向かう信号に対して繰り返される。



 フルサイクルバージョンの回路図

Fig.1 フルサイクルバージョンの回路図,[5.1]


ハーフサイクルバージョンの回路図

 
Fig.2 ハーフサイクルバージョンの回路図,[5.1]


 上記Figs.1 & 2のアニメーションは、PESWIKI; Directory:Pyrazo_Deviceで見ることができる。



 装置のタイマーのバリエーションのチューナー

 このバリエーションに対しMIBに感謝する:
 電圧スパイクの影響からチューナーを絶縁することが必要かと思う。チューナーコイルの方向が、絶縁トランスに対して、相互に誘導的でないことに注意されたい。

 
Fig.3 ,[5.1]


  
Fig.4 ,[5.1]




  設計情報

 回路定数は、どんな信号源を目的とするかによって変わる。タイミング回路(あるいは、インダクター、スイッチングI1およびI2)の抵抗とコンデンサーは、目的とする周波数にチューニングする必要がある。もしそうでなければ、周波数は、正しくπ/2ラジアンだけシフトしないであろう。これを決定するのにはオシロスコープが役に立つ。

 トランスは、自己共振周波数を目的周波数の近くに選ばないようにしなければならない。そして、チューニングコイル(タンク回路が使われるなら)のインダクタンスは、共振の値がゆがむのを防ぐために、並列に入っているコイルかトランスよりもずっと小さくすべきである。

 また、信号に関しては、スイッチを駆動するのに十分な電圧・電流の信号を通すタイミング絶縁トランスが必要になるだろう。目的の信号によっては、真空管にバイアスをかけなくてはならないかもしれない。リレーを含めて、どんなスイッチでも使える。FETも真空管と同様によく作動する。

 リレーは、それとともにダイオードが必要になるだろう。そして、各スイッチは、タイミング回路の両側に接続する必要がある。何故なら、上記回路は、二重結合だからである。

 バイポラー・トランジスタを使ってもよいだろうが、エミッタが、他のタイミング回路(I2 for I1, I1 for I2, P1 for P2, and P2 for P1) につなげるように、ダイオードで取り囲む必要がある。これも、上記回路は、二重結合だからである。最も単純なケースは、FETを使ったAMラジオ信号であろう。

 さらに、いくつかの情報:

 クライトロン。これは冷陰極ガス管であり、非常に早い速度のスイッチとして用いられる。なかには、非常に微弱な放射性物質(Ni63の5マイクロキュリー以下)が挿入されているものもある。イオン化を起こしやすくするためである。
 モレイとは違って、冷陰極管では動かない。モレーの管には、放射性物質が含まれていたので、ヒーターは不要であった。放射性クライトロンを入手することは可能ではあるが、それは監視されている。というのは、“ファットマン”型の核兵器に使われる爆発物のトリガーとして使われるからである。それに、入手するのには、長い時間がかかる。

 そんなことは、問題にならない。何故なら、熱陰極管が使えるし、ヒーターは車用バッテリーでよい。このバッテリーは装置の出力で充電できる。ヒーターに行く電圧・電流は、選んだ真空管の規格に合うようにする。

 真空管の規格は、あなたが吸収しようとしている周波数に適合させるべきである。真空管の各型に対する規格の情報は、一般にインターネットで得られる。

 固定周波数のEM波のソース(源)を選ぶ。良好なソースは:60Hz高圧送電線(テスラが使った)、AMラジオ放送局(米国連邦通信委員会から言うときわめて遺憾なこと)、あるいは、電離層の豊かな周波数帯(モレイが使った。彼の87インチアンテナからいうと5.454MHzだが、他にも沢山ある)である。ターゲットにするエネルギー源なしには、装置は、エネルギーを生まない。装置は、エネルギーを作ったり、破壊したりはせず、単にエネルギーを運ぶだけである。(訳註:この著者は、60Hz高圧送電線を“テスラが使った”、としているが、テスラは、60Hz高圧送電線からエネルギーをひっぱってきたのではない。宇宙のラジアントエナジーを引っ張ってきたのである。また、モレイは電離層を標的にしたとしているが根拠がない。)

 もし、あなたが、60Hzのエネルギーを捕獲するのにオーディオトランスを用いるなら、その周波数をフィルター的に除外しない設計になってるものを選ぶ。中には除外設計になっているものがある。

 ターゲットとする周波数で動くことが可能なトランスを選ぶ(例えば、オーディオトランスはMHzの範囲では動かない)。

 タイミング回路の他の側では、パルストランスから帰ってくる電圧スパイクからタイミング回路を保護しなくてはならないだろう。このためには、二個の逆バイアスしたツエナーダイオードを、逆方向に向き合わせ、互いにつなぎ、絶縁トランスの二次側の各サイドにつなぐと良いであろう。T---|>Z----Z<|---T という形である。ここで、Tは絶縁トランスの二次の導線をあらわしている。

 タイミング回路で、信号をきれいにするのにOPアンプを使うのがベストである。これによって、真空管のスイッチングを適正にドライブする電圧・電流が出力される。

 タイミング回路は、標的周波数を通すフィルターにしなくてはならない。他の周波数の存在は、装置のパワーを著しく減少させてしまう。運のよいことに、ローパスフィルターは十分具合がよいし、これを選んだ方がよい。バンドパスフィルターは必要とする信号をかなり吸収してしまうからである。

 絶縁トランスの二次側の出力は、アース面でなくてよい。この出力を濾波(フィルター)し増幅するために、OPアンプを用いるとき、差動的構成にすべきである。

 殆どのEM源は、絶縁トランスを通してその信号を、どうにか、かろうじて得るであろう。それは、増幅と濾波の両方がなされなくてはならない。これは技術的挑戦である。あなたが見つける大抵のOPアンプフィルターは、受動フィルターを標準的OPアンプ増幅器に結合したものである。これは、大概、うまくいかない。

 もし、受動フィルターがはじめにくると、絶縁トランスを通り抜ける小さな信号をつぶしてしまうようである。また、はじめにアンプをもってくると、ノイズが信号をつぶしてしまうだろう。最良のやり方は、OPアンプのフィードバック部分の中にフィルターを組み込むことである。そして、覚えておいてほしいのは、これも、差動的な回路にしなくてはならないことである。アース面がないからである。

 下図は、フィードバック部分にフィルターを組み込んだ、そのような作動ローパスOPアンプの一例である。

  
Fig.5 ,[5.1]


 遮断およびシャントのスイッチを駆動する信号をπ/2だけシフトする必要性のためには、OPアンプ回路を使うのもよい。

 覚えておいて欲しいのは、真空管を直列または並列で駆動するときは、電圧・電流を、それぞれ同じにし管球の規格に合わせることである。ヒーター回路についても同様である。

 もし、ローパスフィルターを使うのならば、タンク回路をチューニングする必要はない。チューニングとタイミングは絶縁トランスの他の側で取り扱う。



 他のスイッチ回路要素:

 下図は、バイポーラトランジスターとリレーを用いる方法である。

  
Fig.6 ,[5.1]


  
Fig.7 ,[5.1]


  
Fig.8 ,[5.1]




テスラのピアースアロー装置との類似性

Fig.9 ピアース
アロー


 テスラのピアースアロー装置には12個の真空管が入っていた。これは、モーガンのピラゾ装置のフルサイクルバージョン(Fig.1)が使っている数である。理論的には、ピラゾ装置は、もし、それが60Hzの高電圧送電線のなかに入り込めたとすれば、パワーインバーターなしで、60Hzで回転するように設計されたモータを駆動することができるであろう。



モレイの研究との類似性

Fig.10 モレイの装置


 クライトロン管を用い、イオン層バックグラウンド放射の5.454MHzに同調させたピラゾ装置のハーフサイクル・バージョン(Fig.2)は、T.ヘンリー・モレイの装置の説明に多くの点で似ているであろう。

 それは、87インチ・ダイポール・アンテナを有していて、アンテナと直列に入れた抵抗負荷に電力を供給した。それは、整流しないままだと、電球をまばゆく光らせた。高い周波数と高い電圧のままだと、細い線を使うことができ、非常に冷たかった。

 また、モレイは、数マイル離れているところの音を増幅できる音響増幅作用があると記述していたが、それと同様なことが起こった。

 感想

 この装置は、60Hz高圧送電線、放送局などの電力を盗んでくることが目的ではない。テスラが発見した宇宙のどこにでもあまねく存在している宇宙エネルギー(ラジアントエナジー、イーサエナジーともいう。呼び方は様々である)に照準をあわせればよいのである。

 真空管回路に慣れている人は、挑戦すると良いだろう。半導体でなくて、何故真空管なのか、という疑問は海外でも投げかけられている。真空管は、高圧を使っている点や、電圧処理の点が、エネルギーの捕獲に有利なのかもしれないが、分かっていない。

 



文献:

[1.1] "On the parametric excitation of electric oscillations," Zhurnal Teknicheskoy Fiziki, 4(1), 1934, p. 5-29;
[2.1]J,DeMeo: The Orgon Accumulator Handbook.Natural Enegy Woks, OBRL USA, 2010.
[4.1]プログレッシブ英和中辞典によれば、ファクトイドとは、(公にされたため根拠なしに事実として受け入れられている)擬似事実あるいは無意味な事実とされる。
[4.2]PowerPedia:Thomas Henry Moray; http://peswiki.com/index.php/PowerPedia:Thomas_Henry_Moray.
[4.3]モレイ著 “エネルギーの海”(The Sea of Energy)
[5.1]PESWIKI; Directory:Pyrazo_Device



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